鳥丸こんにゃく店は白壁に格子戸の街並みが残る熊本市古町地区で、
初代八十七(やそひち)が大正六年に創業しました。
当社の蒟蒻は国内産こんにゃく粉を中心に使用。
中でも特に質の良い特級粉にこだわります。
おいしさの産婆役ともいえる水は、熊本の水。
阿蘇の噴火活動によるカルデラ地層が自然のフィルターとなり、清冽な地下水を育みます。
喉の奥にスーッと入ってくるような健やかな水を、
独自の製法でさらに柔らかな水にします。
90%以上が水分でできているこんにゃくはもとより
アク抜きや熟成中もこの清冽な水が不可欠なのです。
機械化の時代ですが、わが子のように手に心を通わせてつくります。
大正六年に、初代八十七(やそひち)により創業した鳥丸八十七商店。
店舗の太柱や天井の梁は蒟蒻一筋に生きた初代の心意気を今に伝えています。
加藤清正公により奨められた城下町建設以来、店舗のある熊本市中央区細工町は、古町・新町地区と呼ばれ、全体が一辺120mの碁盤の目状になっていて、当時は一つの町に一つの寺が配されていました。
つまり120m毎にお寺があったのです。
時代の流れで廃寺になったものもありますが、今でも25ヶ所の寺が現役で地域の人々を見守っています。
今も残る鍛冶屋町、米屋町、魚屋町、古桶屋町といった町の前は清正公時代名付けられたもの。
昭和期のレトロな建物が町並みに溶け込んで、今でも職人や商人の「(い)らっしゃい!」という威勢のよい声が聞こえてきそうです。